湯葉が好きだ。あの、豊かな豆乳の香りと上品なコク、そしてトロトロとした上品な食感。
なんだけど、普通にスーパーで買える湯葉って、たまに美味しいのもあるんだけど、当たり外れの格差が大きいと思う。全然味がしなかったり、べしょべしょで食感が悪かったり。失敗した時は、次は決してこの湯葉は買うまい! と思うんだけど、ちゃんと記録してないので、何度も同じ失敗を繰り返していた。
いい加減、ちゃんと比較して記録しておこう。というわけで―
最強湯葉決定戦、ここに開幕!
さて、思い立ったが吉日、家から自転車でいける範囲の4件のスーパーをぐるりと回り、湯葉を全種類買ってきた。いちおうコンビニにも何件か行ってみたけど、2014年現在、コンビニでは湯葉は買えない様子。ざんねん。湯葉はもっとメジャーな存在になってほしい。
- ①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』 ¥265
- ②むつみ『さしみゆば』 ¥285
- ③三和豆水庵『手造りお刺身湯葉』 ¥208
- ④三和豆水庵『北海道産大豆 刺身湯葉』 ¥215
値段はどれも200円代で、量も値段も極端な違いはない。
袋から出すとこの通り。①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』には醤油だれが、②むつみ『さしみゆば』には醤油とワサビ(!)が付いてきた。
さらに皿に並べるとこのとおり。同じ湯葉でも見た目からして結構違う。
裏面をよくみると、産地が違うらしい。かたや北海道。かたや。。カナダ!?
さて、さっそく順に実食していく。
①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』
タイプ: 汲み上げ湯葉
栃木県日光の「タイシ食品」がつくっている会社の湯葉。大豆は北海道産。「一番初めに汲み上げた贅沢な生ゆば」というキャッチフレーズに心が踊る。「汲み上げ湯葉」というのは、一つの塊になっているとろりとしたタイプの湯葉である。包丁で一口サイズに切って、付属のたれにつけて食べてみた。
<味>口にしたとたん、しっかりとした濃厚な豆乳の風味が口の中に広がる。美味い! かなりの満足感!
<食感>しっかりとした硬さはあるものの、豆乳が一緒に入っているため、舌触りはまろやかなとろとろとした感じ。醤油だれはほんのり薄味だが、湯葉の味をうまく引き立てていると思う。
総合評価: ★★★★☆ (けっこう美味い!)
②むつみ『さしみゆば』
八王子の「むつみ」という会社がつくっている湯葉。創業大正15年らしい。大豆の産地はわからないが、国産大豆100%使用とのこと。裏面によると、付属の醤油は東京の近藤醸造のキッコーゴ丸大豆醤油。ワサビは伊豆の天城産ものらしい。パッケージがすごく立派な感じなのが期待を煽る。
こちらも一つの塊になっているタイプなので、「汲み上げ湯葉」の一種と思われるが、豆乳の汁気はまったくなく、完全な個体の湯葉。湯葉と言うより豆腐みたいに見える。こちらも包丁で一口サイズに切って、付属の醤油とワサビにつけて食べてみた。
<味>ちゃんと豆乳の味がするが、①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』 ほどの濃厚さはない。醤油とワサビは濃厚でかなり美味しいものの、肝心の湯葉そのものがおとなしい味なので、バランスが悪く感じた。
<食感>トロトロ感はまったくなく、プリンを食べているようなイメージ。湯葉のトロトロ感が好きな自分としてはかなり残念だった。
総合評価: ★☆☆☆☆ (食感がざんねん)
③三和豆水庵『手造りお刺身湯葉』
茨城県古河市の「三和豆水庵」というおしゃれな名前の会社がつくっている湯葉。キャッチフレーズは「一枚一枚丁寧に汲み上げました」 大豆はまさかのカナダ産! 今回唯一の外国人選手である。こちらは「引き上げ湯葉」といって、薄い膜上の湯葉を何枚も重ねてあるタイプで、切ったりする必要はなし。「わさび醤油でお召し上がりください」とあるので家のワサビと醤油で食べてみた。
<味>薄くてあまり豆乳の味がない。
<食感>口に入れると心地よく膜がほどけていくような感覚。食感は悪くない。
総合評価: ★★☆☆☆ (味が物足りない)
④三和豆水庵『北海道産大豆 刺身湯葉』
タイプ: 引き上げ湯葉
こちらも「三和豆水庵」だが、こちらは北海道産の大豆を使用。さてカナダ産の③との違いは…?
<味>やはり薄い。北海道産を大きく謳っているので、濃厚な味を期待したが、カナダ産の③との違いはよくわからなかった。
<食感>③と同じ。口に入れると心地よく膜がほどけていくような感覚。食感は悪くない。
総合評価: ★★☆☆☆ (味が物足りない)
優勝はタイシ『豆乳入り 日光生ゆば』
さて、まとめると以下のような結果となった。(写真左から)
- ★★★★☆ ①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』 ¥265 (汲み上げ湯葉)
- ★☆☆☆☆ ②むつみ『さしみゆば』 ¥285 (汲み上げ湯葉?)
- ★★☆☆☆ ③三和豆水庵『手造りお刺身湯葉』 ¥208 (引き上げ湯葉)
- ★★☆☆☆ ④三和豆水庵『北海道産大豆 刺身湯葉』 ¥215 (引き上げ湯葉)
優勝はダントツで①タイシ『豆乳入り 日光生ゆば』 ! 食感も言うことなしだが、他の湯葉との一番の違いは豆乳の風味の濃厚さであった。今度からスーパーで悩んだらこれを買おう。
おまけ: 今回は候補にしなかったが、↓こんなのもあった。ちょっとイロモノっぽかったので今回は選ばなかった。